2009年 全国大会
感想
7月31日
昨日集合したときに“オクレ兄さん”ことKが珍しく1時間早く来たのが災いしたのだろうか。開会式が始まる前から雨が降っていた。しかし我々は初めてのサンプリングでアクエリを貰い、テンションが上がっていた。その中でテンションが上がらない者が一人。彼はこの後選手宣誓をすることになっていたからだ。だがまぁ彼の宣誓がどうだったかはこの際どうでもいいので省略する。
開会式の次の筆記系審査はOが馬鹿げたミスをした以外は大丈夫そうだった。その後神鍋のキャンプ場に行き、設営審査があった。「近畿大会のリベンジや!」と意気込んでいたのだが、またしても崩れやすい地面に苦戦した。シンチャン・サッチャン(審査員のことを兵庫ではこう呼ぶ)がテントを見ている間、班別交流会をした。兵庫は東京の人たちとしゃべっていた。
医療品のチェックではカゼ薬が崩壊しているというまさかの展開だった。炊事審査では審査が終わるまで監督はごはんを食べられないというルールがあった。そのせいで我々はK先生の恨めしそうな視線に見つめられながら食べることになった。
8月1日
朝起きるとテントが雨に打たれていた。雨の中でのテント撤収は最悪だった。「登山中止にならんかなぁ~」と思っている奴もいたが、そう甘くはなかった。
バスで金谷まで行き、パーティー行動がスタートした。阿瀬渓谷は雨でいつも以上にジメジメしていた。湿度が高すぎてメガネがくもった。蘇武岳山頂では雲で景色が全く見えなかった。一番ひどかったのは下り坂。地面がドロドロでみんな滑りまくった。というか滑りながら下ってる感じだった。K先生は足の指を負傷してしまったが、最後まで歩いてくれた。
名色駐車場に着くと装備審査があった。30日の宿舎でHの防寒着がカッターシャツという衝撃の事実が発覚していたので「防寒着だけはやめて・・・」と思っていたのだが、シンチャンの口からは容赦なく「防寒着」という言葉が発せられた。
名色駐車場では地元の方々からスイカとトマトをいただいた。Tはスイカ3つトマト3つも食べていた。
本日の幕営地、兎和野高原にはN先生と元顧問のS先生がいた。ここのキャンプ場はペグが入りやすいので、幕営はうまくいった。炊事審査ではまたしてもK先生が犠牲になった。そして待望のお風呂でリフレッシュ!
夜になると仮設トイレがやたら幻想的になった。兵庫のテント内ではHとKがタッグを組んでイビキのハーモニーを奏でていた。
8月2日
氷ノ山もやっぱり道がドロドロになっていた。もう昼ドラ並みのドロドロ。しかも一の谷の辺りで雨が降り出した。メインザックでカッパはいやだ・・・。雨はさらに強くなっていった。
氷ノ山山頂でも雨は降っていた。山頂の冷たい風が体温を奪っていく。なんかもう最悪だった。下りの小豆ころがしは小豆どころでは済まないレベルに達していた。そして幕営地の親水公園は“浸水公園”と化していた。これではテント張れん!、ということで熊次小学校まで歩くことになった。
熊次小に着いた選手達はドロドロ、ビショビショで悲惨な状態だった。体育館に入り、ブナ林についての講話を聞いた。講師の方は最初に「みんな疲れとうやろうから休んでていいよ」という大胆発言を言い放った。
結局、この日の幕営はなくなり、選手は教室で寝ることになった。県大会では立ち入り禁止だった校舎に入れる!この状況にテンションが上がる。校舎内は廃校というイメージを覆すほどきれいだった。だが、登山で汚れた選手たちが入ると、またたく間にすさまじい悪臭が発生した。しかも小学生が給食袋などを掛けていたであろうフックに、誰かがトランクスを掛けていた・・・。熊次小学校がとてもかわいそうに思えた。
炊事はまさかの理科室ですることになった。かなり違和感を感じたが、夕食のちらしずしには貰ったキュウリが追加され、おいしくできた。その後、シンジュサンが窓に張り付いていたり、トイレの水がストップしたり・・・色々あったが、テントじゃないので快適だった。でも扇風機より消臭剤が欲しかった。
8月3日
朝、登山靴から亀の臭いがした。昨日熊次小まで歩いたので、コースが変更された。今日はやっと晴れてくれた。小代越に着くとシンチャンたちは帰り、一通り審査は終わった。稜線からの景色は、霧が雲海っぽくなっていて綺麗だった。高丸山ではなぜか白ヤスデが大量発生していた。
そして鉢伏山山頂。今回の一番いい景色だった。班で集合写真を撮った。自衛隊の人たちも記念写真を撮っていた。山頂からの下りは、シンチャンがいないので気が楽だった。
ゴールの別宮グラウンドに着くと、みんな「登山終わった~!」「城崎温泉や~!」などとはしゃぎながら今日もスイカとキュウリを食べまくっていた。別宮グラウンドでサッカーをしていた子供達が物欲しげな目で見ていたので、“食いたかったら登山しろ!”と思ってやった。
その後、最後の班別交流会があった。3班は各校何かスタンツをすることになっていた。兵庫はTが踊る大捜査線のパロディ(下ネタ)をやった。これは大ウケだった。他の学校は歌を歌ったり、危なっかしい技をしたり、ゴリラのまねをしたりで面白かった。点数は副班長の陰謀でどの学校も7点になったので、最終的にジャンケンで岩手高校が優勝した。そして解散式が行われ、後はいよいよ城崎温泉夢気分である。バスで城崎へ。
ホテルに着くと、大量の荷物が山積みになっていた。ザックの中は臭くなっていた。とりあえず部屋に荷物を置き、風呂に入りに行った。山の後の風呂はやっぱり気持ちよかった。
夕食の後、みんなで城崎花火大会を見に行った。というかホテルの駐車場から見た。花火はホテルの近くで打ち上げられたので、大迫力だった。インターハイの終わりに綺麗な花火を見られたことで、みんな感動していた。
その後、後輩へネタっぽいお土産を買い、久しぶりの布団で寝た。
8月4日
閉会式会場では色々な大会グッズが売られていた。一通り見回った後、計画書を交換して回った。かなりの量の計画書が集まった。閉会式の少し前にOは舞台の上に連れ去られた。
そして閉会式が始まった。C隊は同じ班の岩手高校が優勝だった。同じ班で「このチームは強そうだな」と思っていたがやっぱりそうだった。ゴリラのマネをするだけはある。
閉会式が終わると役員の人(?)に「君ら7位やったで。惜しかったなぁ~」と言われた。惜しいと思う前にそんな上だったことに驚いた。でもやっぱりあと0.4点で入賞だったことがわかると悔しかった。みんなでそれぞれのミスを悔やんだ。
・・・というわけで全国大会は終わった。雨の中の登山は大変だったけど普段できない様々な体験ができたし、全国大会の雰囲気も味わえて楽しかった。全国大会には県大会でがんばった意義があると実感した。この大会での経験はとてもいい思い出になるだろう。
全国大会に出場するにあたって、とても多くの方々にお世話になった。大会関係者の方々、地元の方々、補助員の皆さん、強化合宿でご指導いただいた先生方、そして兵庫ヤマノボラーズのみんな、本当にありがとうございました!