兵庫高校山岳部

2018新入生歓迎キャンプ

行き先:修法ヶ原(再度山)


新たに1年生を4人加えた総勢21人で臨んだ今回の歓迎合宿。
1週間前の天気予報では何と雨だった。
ほっしーは「今のうちに雨乞いしといたらきっと晴れる。」と言っていたが、実際雨乞いはしたのだろうか。
しかしそのおかげかどうかは分からないが、なんとか雨は降らずに合宿に向かうことができそうだった。熱帯雨林で育った男は天気をも操るのだろうか。

新神戸に15時に集合だったので、14時前に学校に行くと既にほとんどの人が来ていた。
3年男子はなぜかほとんどの人が青の部Tを着ていた。いつもは部Tを着ないウッディも今回は青の部Tを着ているではないか!
と思ったがよく見るとよく分からない青のTシャツだった。
やはりウッディはウッディである。
そんな中、てっちゃんがみんなのためにジュースを持って行ってくれていた。
流石だなと思っていたら、よくよく話を聞くとジャガイモを忘れたらしい。
後に彼は「ジャガ村」という異名を得ていた。個人的には響きが良くてかなり気に入っている。今度呼んでみよう。
あ、ちなみに今回のカレールーの担当はパカ兄とぼたんちゃんだった。2年前の総体で大罪を犯した2人は今回はしっかりと仕事を果たしたようだ
(注:あの時パカ兄はテントフライを忘れ、テントを浸水させてしまい、ぼたんちゃんはカレールーを忘れ、71回生男子はルー無しカレー(野菜の水炊き)をご飯とともに食べたのである。)

15時になり、新神戸にみんなが集合した。準備体操も終わり、まず布引の滝を目指した。
滝に着くと、マイナスイオンが全身に降り注いできた。ところでマイナスイオンとは何なのだろうか。まあ体に悪いものではないだろう。
3年生は1年生の時撮った集合写真と同じ並びで写真を撮ることになった。
2年の前と違い、みんな大人びていた気がした。るかちーも加え11人。一緒に頑張ってきた仲間達との集合写真はやはり良いものだった。

特にトラブルもなくいつも通りの場所に到着しテントを建てた。
2年前と違うのはテントが2つも増えていた。テントとテントの間がほとんどなく、かなりせせこましい印象だった。
早速夕食のカレーを作り始めたが、ここで大事件が起きた。少し古いヘッドを使っていたウッディの方から火柱が上がったのだ。
「遂にウッディが冗談で済まされないことをした。」と思ったが、何やらウッディもかなり焦っている。どうやら故意では無いらしい。
ウッディ、疑ってごめん。
そのヘッドはなぎっちゃんによって永遠に封印された。
調理中に1年生は「手伝いましょうか?」など声をかけてくれて、みんないい人達だった。将来安泰である。
今回のカレーはかなり出来が良く、リーダーも写真を撮ったりして満足そうだった。

そして歓迎合宿のメインとも言える毎年恒例の宴が始まった。人数が多く、全員がいつものテーブルを囲うことが出来ず、何人かが外をぐるぐる周っていた。
パカ兄がポッキーゲームを誰かとしたがっていたが、やはりいつも通りマンちゃんとしていた。ウッディはアメリカンサイズのマシュマロを焼いていた。
私にとっては懐かしい大きさだったが、久しぶりに食べるとなかなかしんどいものであった。(注:実はくわちゃんはアメリカからの帰国者であり、部員全員から山岳部の誇るエリートとして尊敬されている。)
翌日は雨に打たれないように早く出発することになり、21時就寝だった。1年生には申し訳ないが、早めに片付けをし寝てもらった。

その後2、3年生は別の場所に移動し、二次会を始めた。ほっしーと一緒に先に移動したのだが、
ほっしーが全身黒い服装をしていて、肌も例の如くなので、暗闇にいると本当に見えなかった。ステルス機能搭載である。
みんなが集合し、レジャーシートを敷き、ウッディが持ってきたガスランプの光に包まれて二次会が始まった。最初は定番のババ抜きをすることになった。
17人にカードを配っていったら、なぜか1人分余ったではないか。よく見るとリーダーがいない。どうやら寝たらしい。流石はリーダーだと思った。
ババ抜きは1時間ほどかかり、かなりの長期戦だった。16人ともなるとペアが揃うのはなかなか奇跡である。次にUNOをしたが、これも1時間ほどかかり、みんな疲れ始めていた。
まだまだ夜は長いというのにどうしたものか。UNOが終わると雑談を始めた。なかなかゆっくりとみんなで話す機会はなかったので良かった。
個人的にはガスランプ熱によって目が乾燥して仕方がなかった。「眼球内の水分が沸騰する気分」というのはこういうものなのだろうか。
徹夜には向き不向きがあるようだった。なぎっちゃんはどうやら苦手なようでテンションがおかしかった。
あれは酔っ払っていたのだろうか。しばらくするとなぎっちゃんは横になって寝てしまった。その時、てっちゃんが自分の寝袋を掛けてあげていた。
流石はジャガ村、イケメンである。1時間ほど寝た後に起きたなぎちゃんはいつも通りの落ち着いた様子だった。
私自身も徹夜は苦手なようで、今までに感じたことがないような腹痛を起こして1人で死にそうになっていた。

楽しい時間というものは早く過ぎていくものだというが、流石に3時までというのは長かった。
まだ暗い中、テントの場所に戻り朝食を作り始めた。朝食はラーメンだった。1年生は元気だったが、徹夜をした人達の中には眠そうな人も多かった。
私も調理中に意識を失い、危うくラーメンを森の栄養にするところだった。ラーメンは美味しかったが、食欲はなくて1杯が限界だった。代わりに食べてくれた人、ありがとう。

食事が終わると、テントを片付けて下山を始めた。
この時私は初めて歩きながら寝るということを成し遂げた。
人間、究極に眠いと何をしていても寝てしまうものだ。下山は1時間ほどかかったが、寝ていたせいもあってか、体感的には30分も経っていない感じだった。
新神戸に到着し、電車に乗るとほとんどの人は寝てしまった。というか、明らかにみんな不機嫌である。やはり睡眠は大事だ。
学校に到着すると雨が降っていたので、テント干しは翌日にすることにしてさっさと帰宅した。

今回の合宿では1年生とはもちろん、2、3年生とも仲が深まった良い合宿だった。
全員が集まるのは最後の機会だったが、1年生には楽しんでもらえていたのなら先輩としても満足だ。
もう一度言うが、睡眠というのは人間にとって不可欠なものであり、何があっても寝るべきだと強く感じた。
この文章を書いてる間にもそろそろ眠たくなってきた。いつもはパカ兄が書いていた合宿の感想であったが、今回書いてみてパカ兄の文才が羨ましくなった。
理系の私にはこれが限界だ。冗長な文章になってしまったがこれで終わりたいと思う。それではおやすみなさい。



文章:くわちー