2019年 秋山合宿
行き先:武奈ヶ岳
秋山合宿1日目
朝4時にアラームが鳴り、目覚める。自分の部屋からリビングに降りるとお母さんが軽食のおにぎりを作っていた。本当にありがたい。
荷物の最終確認を終わらせ、ザックを背負うとやはり重く感じる。2日間この荷物を背負うと思うと不安になった。最寄り駅に着くと合宿の始まりを感じた。
北区民の足こと神鉄に揺られ谷上で乗り換え、北神急行で三ノ宮に着いた。無事に全員集合し、ホームに上がった。15分ほど待ち予定通りに電車が来た。
電車に乗り芦屋を通り過ぎたあたりで何かを発見する。ドアの上のJRの車内マナー啓発に『恥ずカピバラ』というキャラクターがいた。
隣にカピバラことかっぴーがいたので車内にも関わらずにやけてしまった。彼のLINEのアイコンが合宿終わりまで『恥ずカピバラ』になっていたのは知る人も少なくなかったのではないだろうか。
そんなことをしているうちに比良駅に到着。スタート地点に降り立った。準備体操を終わらせて出発。登山口に到着し、軽食のおにぎりを食べた。まだ少ししか歩いてないのにいつもより美味しく感じた。
山中を歩き始めると枝にザックが引っかかる。普段より多く荷物を持っているので高さがわからない。1時間ぐらい歩くとこの山はじめての沢があった。合宿前夜に降った雨の影響で地面が少しぬかるんでいるのに今更ながら気がついた。
沢を上り切ると根本の少し上から折れた木が登山道を塞いでいた。人一人分通れるスペースしかなかったのでザックを下ろし、一人ずつ通る。
前から地元の登山者がいらっしゃった。地元の方によると、この倒木は台風19号によるものらしい。自然には勝てないと改めて思う。
少し上がったところで休憩し、再び登る。高さが上がる程落ち葉が目立つ。さらに傾斜がきつくなり、今日一番の難所だったと思う。堂満岳を登りきる頃にはアキレス腱が悲鳴をあげていた。
休憩後、尾根を下ってまた休憩。登った分下りも負担が大きい。そこからは川沿いを歩き、キャンプ場に到着。さっそくテント設営に取り掛かる。
人数が多い分立てるテントも多い。設営に時間がかかったので次はより早く立てたいと思う。テントに荷物を入れつつ、調理の準備をする。
何故か僕は味見大使と呼ばれ、味見係に回った時はかなり不安だったが、皆の調理が上手く贅沢な味だと感じた。
空が真っ暗になると共に料理の片付け。先輩に任せてしまった部分が多いのでもっと積極的に行動したい。就寝まで時間があったので夜空を見ると北区とは比べ物にならない美しさだった。結局疲れには敵わず就寝30分前に眠ってしまった。
合宿2日目
先輩たちがザックを触る音で目覚めた。やまのぼらーずの朝は早い。半分無意識でシュラフとエアマットをなおし、テントを出ようとするとフライが濡れていた。夜に小雨が降ったようだ。
朝食はおかわりをし、多めに食べておいた。簡易的に片付けを終わらせ、カラ岳に向けて出発。体温調整が難しく少し厚く着た。
出発から15分程で沢にあった。沢の水の量が多く、少し危険だった。昨日より長い沢を登り切り、少し開けたところに出るとカラ岳の山頂が見える。予想よりも高く見え、気合いが入った。
きつい傾斜だったが堂満岳に比べると少し楽だとも思えた。そして山頂。周りに少し雲海が漂っていた。たった5分だけの滞在だったがなかなか良い景色だったと思う。
再びキャンプ場に着くとテントの片付け。先生に決められた1時間をギリギリまで使い、再出発。何故かザックの高さがはじめより高くなり、枝に引っかかりまくった。パッキングの技術はまだまだだと思う。
合宿最後の山を登り終え、山頂で休憩。気温も体温も上がり、最初の休憩で半袖になったがすぐに寒くなり長袖を着た。体温調整も今後の課題だと感じた。山を再び下りはじめ1時間程経った時、前方から琵琶湖が見えた。合宿の終わりを感じる。
さらに1時間、アスファルトの地面まで帰ってきた。山の中には変わりないが少しずつ達成感と疲労が出てきた。そしてスタート地点の比良駅に到着。出発した時とは違い、それぞれ課題を持ち帰ってくることができた。
今回の合宿は僕にとって3回目の合宿だったが、課題が浮き彫りとなった。K先生がおっしゃっていた『毎回の課題』というものは僕自身達成出来なかったと思う。
次回の登山、合宿では今回の課題を少しでも達成できるように挑みたいと思う。
文章 たいち