山岳部誌2003夏山合宿
兵庫県立兵庫高校 山岳部
H15年度
8月1日、7:30。神戸駅集合。皆が集合したとき、なぜか僕の荷物だけ軽いような気がした。「何か大事な者を忘れたような・・・」そんな疑問を抱きつつも駅のホームに向かった。7:58、大阪駅に着いたとき、ザックから何か液体が漏れているのにきづき、中を見てみると、なんとそうめんのつゆの缶が空いていた。「そうめんつゆを下の方に入れていたのが間違いだった」今回の反省点の1つである。その後、特急サンダーバード7号特急北越3号、バスを乗り継いで蓮華温泉へと向かった。移動中、疲れていたせいか部員は皆座席ですやすやと眠っていた。14:53蓮華温泉へ着くと、すぐに受付を済ませキャンプ場へと向かった。受付からキャンプ場までの道のりが予想以上に長く感じた。この日は山を登る予定がなかったので、夕食の準備に取りかかった。夕食を作るのを先生に手伝ってもらったが、先生の料理のうまさに驚いた。夕食を済ませ、20:00就寝。
8月2日、3:00起床。いよいよ登山行動が始まった。最初、瀬戸川鉄橋までは下りだったので、順調に進んだ。白高地沢を登って、道はカモシカ坂の急な道にさしかかったので、部員の歩くスピードに差が出てきた。そこで、先発隊(先に次の目的地まで行き、荷物を置いて再び後発隊を迎えに行く)度後発隊に分かれて行動した。そんなこんなで力を合わせ、五輪高原までたどり着いた。途中、木道の近くに、水芭蕉の花が咲いているのを見て感動した。そこから朝日岳頂上まではみんな張り切っていたのでほぼ同じペースで歩くことができた。朝日岳頂上付近はガスがすごかったが、頑張って登ってきたという達成感があったので、僕たちの心の中は晴れ渡っていた。頂上からキャンプ場までの道のりは下りだったので気楽だった。ウグイスの声がいかにもさわやかだった。13:20キャンプ場に着くと、だいぶ時間が余っていたので16:00までのんびりとしていた。16:00になり夕食の準備(僕は転ずの当番だったので天気図を作成)をしていると、雨が降り出し、テント内で食事をした。20:00就寝。
夜中、風が強かったので、外が騒がしくてふと目が冷めた。その時、自分たちの荷物(コッヘル、カートリッジなど)を外に置いていたので、それが飛ばされていないか心配になって、テントの外を確認した。幸い飛ばされていなくて安心して眠ることができた。
8月3日、少し寝坊して3:30起床。5:05キャンプ場発。朝から霧がすごかった。前日と同じく最初は水平歩道を通ったので、歩くスピードに差は生じなかった。赤男二中腹をまいて、雪倉岳の登りにさしかかると、天気が回復して今日の行き先である白馬岳の山稜が望めるようになってきた。歩くスピードは前日にもました、差が生じた。それ以降ガレ場の急な斜面が続いた。先に雪倉だけの頂上に着いた僕は、5分間休憩を取った後、メンバーを迎えに行った。そうして全員が頂上に集まり、出発するのに約1時間ほどかかった。その後、目標の白馬岳まで上り坂が続いたが、最後は皆自分自身の根性を最大限に発揮し、ほとんど遅れることなく急ピッチで頂上に着くことができた。頂上に着いた特の感動は言葉では言い表せないほどだった。周りに見える槍ヶ岳、杓子岳、剣岳、南アルプス三大名山(北岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳。去年夏山合宿で登ったので懐かしい)を眺めながら皆で喜び合った。「今まで必死に登ってきた甲斐があった」度感じた瞬間でもあった。頂上で思う存分青春を味わった僕たちは、白馬岳キャンプ場へと向かった。
8月4日、3:40起床。夜空がとても綺麗だった。流れ星を見ることもできた。僕たちは日の出を見るため、夜が明ける前に白馬岳山頂へと向かった。天気がよかったので、素晴らしい日の出を見ることができた。(普段はこれほど素晴らしい日の出を見ることはなかなか無いらしい)やはりこの日も青春を感じまくった。その後、部員の一人が気分が悪くなったので、僕らはキャンプ場に戻って朝食の準備をした。いつもは夜明け前の位中で食べる朝食を、太陽が照り輝く明るい中で食べたので、とてもすがすがしかった。朝食を終えると、少し早めに猿倉に向けてキャンプ場を後にした。この日は、ずっと下り坂だったが、傾斜が急だったのでかなりあしにこたえた。途中、葱平からの大雪渓が続いたので、アイゼンを付けた。雪渓の上だったので、滑りやすくアイゼンを付けるのにも一苦労だった。その後、雪渓は思ったより長く、白馬尻についたときにはくたくただった。そして、猿倉までの林の中をもう一踏ん張り。やっとの思いで猿倉に着いた特、バスが車で少し時間があったので、先生におごってもらったかき氷を食べてほっと一息。その冷たいかき氷は、疲れ切った僕らの体と心をいやしてくれた。12:00、バスで白馬駅へ。白馬駅でお土産を買った後、予定時間よりも早く家に帰ろうと言うことで、新幹線を利用して帰ることに。17:56神戸駅に到着し、僕らの達成感あふれる夏山合宿は幕を閉じた。