山岳部誌2006夏山合宿
夏山合宿「遙かなる尾瀬」
兵庫県立兵庫高校 山岳部
行程:(一日目)鳩待峠〜至仏山〜山の鼻〜下田代キャンプ場
(二日目)下田代キャンプ場〜髄ヶ岳〜沼尻〜下田代キャンプ場
(三日目)下田代キャンプ場〜山の鼻〜鳩待峠
日程:7月31日〜8月4日
参加者:顧問3名、1年生3人 2年生4人
費用:34000円
重量:17〜23kg
7月31日、昼過ぎに学校に集合した後、全員で神戸駅へ。その日は移動だけだったので、のんびりと行動。17時、神戸駅で顧問の先生方と合流。暫くすると引退したはずの先輩達が集合場所に出現。現場は一時騒然とした。どうやら差し入れを持って来て下さったらしい。だが、京都を過ぎるまで開けるなとのこと。(・・?)17:38、山陽新幹線のぞみ38号乗車。京都を過ぎ、差し入れに含まれていたタンバリンやマラカスを鳴らし、唱歌を歌いながら20:30、東京駅到着。次の日の朝食調達や周辺散策などをして時間をつぶす。22:03、関越交通 尾瀬号乗車。私は去年同様、慣れない夜行バスで睡眠に悪戦苦闘。にもかかわらず、私と1人の後輩を除く部員全員熟睡。羨ましいぜ、こんにゃろう。私は結局1,2時間位しか寝られなかった。
8月1日、4:15尾瀬戸倉到着。47分尾瀬観光乗り合いバスに乗車し、5:12、鳩待峠(1591m)到着。準備体操を終え、45分、至仏山(2228.1m)に登頂すべく出発。割と穏やかな木道を行く。途中、小休止の時に雲海を見ることができ、1年ぶりに山に帰ってきたんだと実感した。そこからは少し急登。一部の部員が遅れ始める。午前7時20分、小山沢にて豪雨が出迎えてくれた。至仏山から山の鼻への下りは足場が悪いから引き返すべきだとの情報を得て、顧問1人、瀕死の2年2名とザックを放置し残りのメンバーは至仏山へピストン。8時56分、至仏山山頂登頂。10時15分、再び小山沢にて合流し、11時53分鳩待峠に帰着。雨による想像を絶した寒さにより数人がダメージを受けていたので小休止。13時00分、雨もやんだのでこの日の幕営予定地である下田代キャンプ場に向かって出発。尾瀬ヶ原の安全な木道を行く。14時12分、山の鼻にて小休止。この頃からひたすら早く到着したい先発隊とゆっくりと写真を撮りながら景色を堪能したい後発隊に分かれた。私は写真を撮りつつ16時48分、キャンプ場到着。先発隊メンバーと合流し、幕営。17時43分、夕食。今回から乾燥食を取り入れてみようということで、初乾燥食(ピラフ)。とっても楽だったのでこれからも少し取り入れたい。(ザックが少し軽いし。)その他には酢の物、コンソメスープなど。18時12分、入浴。今回山小屋が近くにあったので毎日入浴可能で嬉しかった。雨に濡れて風邪を引いていないかメンバーの体調を確認しながらも20時40分、就寝。
8月2日、4時00分起床。5時30分頃、朝ご飯(お茶漬け)。6時30分、テントにメインザックと顧問1人(腰痛により断念)を残して出発。この日のメインディッシュは髄が岳(2356m)だ。木道を暫く行くと急登の連続。顧問による植生の解説を聞きつつも、メンバー内では無言ワールドが展開され、とうとう私と風邪を引いた1年1人、そして付き添いの顧問1人による後発隊が編成された。コマドリの声を聞きながら一歩一歩進める。途中、スズメバチの大群と格闘。身体どころか肝が凍り付いた。くまの出没にも注意と言うことだったので、叫ぶように会話をしながら山頂を目指す。坂を上りきり、後ろを振り返ると木々の間から前日に歩いた尾瀬ヶ原を一望することができ、その雄大さに私は心をふるわせた。10時17分、髄が岳山頂到着。様々な地方からの登山者が多く、いろんな方言が聞こえてきて面白かった。中休止をとったあと、沼尻休憩所へと向かう。このときの急坂は怖かった。途中、生まれて初めて雪渓を見ることができた。こんな所でお目にかかれるとは。13時53分、休憩所到着。暫くして、リーダーまでもが不調を訴え、再び後発隊設立。先発隊には先にテントに戻り、夕食(カレー)を作っておいてもらった。私は後発隊と共にテントへ。途中、一日中一緒にいたからか、私までもが風邪を引いた様子。なぜかリーダーが復活した。15時45分、後発隊テントに帰着。夕食を食べ、入浴を済ました後の20時30分頃、就寝。
8月3日、5時起床。当初の予定では中原山(1968.8m)に登る予定だったが、新たに顧問1人が髄が岳の下りで膝を痛め、他のメンバーもだるさを訴えたので、再び尾瀬ヶ原の木道を鳩待峠まで下ることにした。ゆったりと朝食(雑炊)を食べ、テントを撤収し、7時51分キャンプ場出発。10時08分、山の鼻で大休止。待ったりとした時間を過ごした。12時01分、鳩待峠に到着。再び観光バスに乗り尾瀬戸倉へ。乗り換えまで三時間あったので川遊び押した後、女子は温泉へ。16時14分、関越交通バスに乗り新宿へ。大自然の中から突然大都会に放り込まれ、悲しい気持ちになった。相変わらず私は夜行バスへ好きにはなれないが、新宿から神戸までの夜行バス「ニュードリーム神戸」はとても快適だったことを追記しておく。
(60th Y先輩)